2013年 06月 02日
ロマンティックな町エスキシェヒル |
トルコ演奏旅行5日目だ。午前中にアンカラを本拠とするトルコ国立大統領交響楽団とのリハを行なった。1826年に創立された伝統ある交響楽団だ。楽団の人達がニコニコと私たちを迎えてくれる。ジョナサンの指揮で演奏を始めると、驚いたことに手の空いているオーケストラの人達は体をこちらに向けて歌に注意を向けてくれているようだ。難しいトルコ語の歌詞の部分では拍手までしてくれた。英語で話しかけてくる楽員もいるし、合唱にこんなに友好的なオーケストラは初めてだ。私達がアメリカからのゲストだから特別なのかもしれないが、楽員同士でもソロを吹いたフルートにウインクを送るビオラ奏者のおじさんがいたりして、のんびりしたいい雰囲気が流れていた。聞いた話では、トルコ国立大統領交響楽団は優秀な演奏者が揃っていて、他の楽団でフリーパスでゲスト演奏できる特権を持っているらしい。それに対して、大統領交響楽団で演奏するためにはたとえゲストであってもオーディションが必要だということだ。
オーケストラの素晴らしい演奏に助けられて、いい感じで歌えたかも。前日の出来とは大違いだ。4人のソロの歌手の歌声も心地よく響いてくる。途中でテナーのソロが歌を入り損なった事もあったが、これも愛嬌。ドレスリハーサルにありがちなピリピリした緊張感もなく、とにかくゆったりとリハが進んでいった。
リハの後お昼が用意されているということで、ダイニングで待つこと一時間。やっと食事が到着して出てきたのがピザとコーラ。アメリカ人の団体だと思って気を使ったのだろうな。リハの合間にはコヒーとチャイが振舞われ、トルコ人のおもてなしが嬉しい。
昼食後はトルコの首都アンカラからバスで3時間ほど西のエスキシェヒルという町へ移動した。出発が遅れたので到着も遅れ、今夜の練習はキャンセル。やったとばかり、同室のイベットと町に繰り出してご飯を食べに行く。こじんまりとした町で、中心部に川が流れ、川沿いにカフェやおしゃれな店が並んでいる。日曜日で地元の人達で賑わっていた。目についた一軒のカフェに入り、ウエイトレスが勧めてくれた鳥のカレー味の料理を頼んだ。生野菜もたっぷりついていて、美味!ボリュームたっぷりでたったの7リラ(約300円)なり。突然の大雨が降ってきたので、チャイを飲みながら雨が止むのを待つこと30分。小雨になったので、小走りでホテルまでの道を急いでいると、催涙弾の匂いがしてきた。ここでもデモが行なわれているようだ。デモの掛け声に混じってコーランのお祈りの声も聞こえてきた。スピーカーを通しての大声。今夜もなかなか眠れそうにないな。
結局ベットに入ったのが午前12時半ごろ。すると案の定、朝のコーランの大音響で起こされた。朝の4時半。いつになったら時差ぼけ治せるかな。
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by makikosf
| 2013-06-02 17:20
| 演奏旅行